不安と群集心理

 

暖かい2月ですね。

 

毎年この時期は風邪やインフルが流行りますが、今年は聞きません。

 

よかったよかった~と思っていましたら・・・新型コロナウィルスです。

 

正式名が決まったようですが、効果的な治療やワクチンはまだ先のようです。

なんだかわからないことって不安になりますね。

 

しかも、連日のコロナ報道は人々の不安を煽ります。

 

その影響もあってマスクが不足しているのですからほんとに困りものです。

 

マスク騒動は日本だけの話かと思いきや、世界的に不足しているそうで、一種のパニック状態になっているのかもしれませんね。

 

 

・不安は必要な感情

 

みなさまは不安、ありますか?

小さな不安から大きな不安まで、不安ってなくならないですよね。

 

一つ不安が解消したと思ったら、新たな不安が顔を出します。

 

一般的に不安と聞くとよくないイメージがありますが、実は人間にとって不安は非常に役に立つ感情なのです。

人は不安を感じるからこそ、それを避けるために自分を守る行動をします。

 

たとえば、災害に備えて必要なものを買いそろえておくとか、

老後が不安だから食事に気をつけたり、運動をしたり貯金をしたりします。

 

人間は不安を取り除くために、知恵をしぼり、進化してきたといわれています。

そう考えると私たちにとって不安は必要な感情だといえますね。

 

 

個人と集団では心の動きが変わることがある

 

不思議ですが、同じウィルスでもインフルエンザが流行してもマスクが品切れになることはないですね。

 

たぶんそれは、インフルがどんなものなのかみんなが知っているからだと思うんですね。

 

それに対して、新型コロナウィルスはなにものなのか、どうしたらいいのかわからないので、不安や恐怖でパニックになるのではないかと思うんですね。

 

人は不確かなことや未知に対して不安や恐怖を抱きます。

 

その人数が増えていくと一種のパニック状態になり、思わぬ騒動に発展することがあります。

 

 

買い占めや排除は自己防衛本能

 

ふだんは穏やかで適切な思考や判断ができる人も複数や集団の中に入ると、思考が単純になり、衝動的で無責任な行動がしやすくなります。

 

また、暗示にかかりやすくなったり、感情的な行動が激しくなることもあります。

 

このように個人が複数や集団に影響を受ける心の動きを群集心理や集団心理といいます。

 

マスクの買い占めやアジア人への差別、新型ウィルスに関係する子どものいじめがそれにあたると思います。

 

 

個人は集団の影響を受けやすい

 

物を買い占めたり、誰かを排除することで心の安定を図ることは、生き残るための本能的な行動だと考えられています。

 

ですが、極端な言動はさらに混乱を招いたり、特定の人たちの心を深く傷つけることがあります。

 

ネットやメディア、あるいは周りの人たちがあまりにも騒がれ過ぎているとき、自分はその影響を受けていないか冷静に考えてみたいものです。

 

もし、自分が周りから影響を受けていると感じたり、不安で落ち着かないときは、その場から離れましょう。

 

 

・情報は一つに偏らないように

 

今はネットで簡単に情報を得ることができますが、大量にある情報の中から適切な情報を選ぶのは容易なことではありません。

 

情報は、本や新聞、ネットやテレビなど、複数から得るのが望ましいです。ネットだけ、テレビだけなど、一つに偏らないようにしましょう。

 

不安は極端な行動やパニックを起こす要因にもなりますが、自分を進化させたり、守ってくれる大切な感情でもあります。

 

過度に恐れず、不安と仲良くつきあっていきましょう。